今や、
鎌倉・江ノ島界隈でブランド化に成功した
生しらす
神奈川県における、生しらす事情として、
頭に入れておかなければならないことが、
1つあるのだが、
それは、
禁漁期間がある
ということ。
つまり、
どこを探しても神奈川産の生しらすは、
食べられないんですね。
この禁漁期間な何故設けているのか?
また、
この禁漁期間こそが、
生しらすのブランド化の鍵なのであります。
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生しらすの禁漁期間とその理由
神奈川県における、
生しらすの禁漁期間は
1月1日〜3月10日
その理由というのが、
資源保護
が目的です。
なので、
どうしても生しらすを食べたければ、
他の県に行けば食べられるところもあります。
しかし、近年、
生しらす=鎌倉・江ノ島
というイメージがかなり定着してきて、
自治体と漁師さんとの努力が実りつつある感じであります。
その”湘南しらす”のブランド化した要因の一つに、
この
禁漁
こそが大きな鍵を握っていると、
私は思って止まないのであります。
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禁漁とブランドと価値
日本人は”限定”という言葉に、
グラグラ心を動かされる民族だと思います。
”食べたい”
という意識に、
希少性が加わり、
”食べられなくなる”という危機感が生じる。
”食べたい” から ”どうしても食べたい”
に変わる瞬間だ。
人は「無い」と言われるほど、
欲しくなるもの。
また、
手に入らないことで、
イメージの”美化”化が起こり、
その価値観がどんどん増す。
例えば、
好きな恋人に、
2~3日会えないのと、
何か月も会えないとでは、
再開した時のこみ上げてくる感情は想像つくであろう。
(これは一般論として仲が良いカップルということで)
そして、
恋人から”しらす”に戻しますと、
この”禁漁”こそが、
しらす食べたい族に”じらし”の効果を、
生み出し、
湘南しらすの価値を上げているのである。
他県では、
禁漁を設けていない地域もあれば、
1ヶ月程度の禁漁期間の地域もある。
なので、
漁獲量が減少傾向にある、
資源保護という名目はあるにせよ、
この禁漁期間が
神奈川県が仕組んだ、
ブランド作成の戦略であるのであれば、
まさに狙い通りのしてやったりの結果なのである。
そして、
この”生しらす”における、
価値のを生み出す商品の作り方こそ、
見習うべき手法なのであります。
そもそも、
生しらすなんていうものは、
所詮カタクチイワシ稚魚であって、
日持ちも流通もできない商品であり、
それを茹でて作る
”釜揚げしらす”や”しらす干し”の材料でしかなかったのだ。
生しらすがあれだけ、もてはやされるのに、
”いとこ”の釜揚げしらすなど、
誰も見向きもしないはずだ。
しかし、
ここに逆転の発想が見えてくるのである。
鮮度が命の”生しらす”
流通できないのを逆手にとって、
『鎌倉・江ノ島でしか食べられない』
とうたったのだ。
鎌倉・江ノ島にわざわざ、
足を運んで食べに行く。
”そこでしか食べられないもの”
価値の生まれた瞬間でした。
また、
禁漁期間外なら必ず食べられるかといえば、
そうでもなく、
そこにまた希少性に拍車をかけている。
・毎日取れない
・鮮度が命で流通できない
(ここでしか食べられない)
ここに、
商品づくり、
そして”価値づくり”
のヒントが隠されているように思えるのだが。
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