美味しいのはわかってる!でも下処理が…
”たけのこ”に関して、
よく聞かれるイメージがこれ!
たけのこのアク抜きは、
確かに糠(ぬか)を使って、一晩置いてと…
正直、手間で面倒です。
しかし、
少なくとも私の働く料理の現場では、
ぬかを使ったアク抜きは、もはや時代遅れ!
時間がかかってしょうがない。
そんな、
最前線の現場での、
プロの筍のアク抜きの新常識を伝授いたしましょう。
・突然たけのこを頂いてお困りの方
・面倒でつい水煮たけのこを買ってしまう方
などなど
たけのこ下処理を恐れるなかれ!
本当、超簡単なアク抜き方法なんですから!
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米糠なしで大丈夫!簡単アク抜きのやり方
では早速始めましょうか。
まず用意するものは、
大根のおろし汁 100cc
水 300cc
塩 4g
たったこれだけ!
大根おろしでもいいのですが、
大根をおろすと必ず、
大根の汁が出ますよね。
あれでいいんです。
大根おろしは、
食事に使って余った汁で下処理。
なんてエコなんでしょう!
やり方の方も実に簡単!
用意した材料を混ぜ合わせ,
大根水を作ります。
そして、
生のたけのこの皮をむき、
1/2〜1/4くらいの大きさにカットし、
大根水につけておくだけ。
時間にして、
1時間くらいで様子をみて、
まだアクが残っているようなら、
もう30分つけておきます。
たったこれだけなんです。
簡単じゃないですか?
これであくが抜けて、
煮るも焼くも自由です。
たけのこのアク抜きといえば、
糠でやる方法が一般的ですが、
もう昔には戻れません。
何より、大根を使った方が、
沢山のメリットだらけなんです。
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大根を使ったアク抜きのメリットの数々
いい事だらけの大根水アク抜き
そのメリットは、
・時間がかなり短縮
以前なら一日掛かりのお仕事でした。
鍋もガス台も占領されますし、
これじゃあ、本当、
家でやろうという気にはなりませんね。
でも、
大根水の方なら1時間で終わります。
これはタケノコ革命
といっても過言ではないです。
・たけのこの食感を残せる
以前までのアク抜き作業は茹でる事がメイン。
茹でるという行為をしている訳ですから
どうしても筍が柔らかくなります。
でも大根水アク抜きの場合は、
火を入れずにアクが抜ける。
つまり、
たけのこ本来のシャキシャキした食感を、
残したままの状態、次の行程に進めるのです。
これが調理の幅を格段に広げます。
たけのこの煮物は、
少し固めに仕上げれば食感あるたけのこの煮物に。
あくが抜けているからできる調理法です。
・後片付けが楽
ヌカで茹でた鍋は、
こびりついてなかなか手強いです。
また、ヌカの付いた筍を洗ったりするので、
シンクも汚れてかなり面倒です。
でも、大根の方は後片付けはラクチン。
なんせ水でさっと洗い流すだけ。
これなら家でも何の気兼ねなく出来ますね。
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新しいあく抜き方法と向上心
人間という生き物は変化を嫌います。
何故なら…
そのままの方が楽だからです。
別に現状で問題なければ、
あえて新しいことにチャレンジなんてしなくても
困りません。
今回の、たけのこアク抜き
たけのこ=米ぬか
が正にそう。
しかし、
大根おろしの汁が、
米ぬか時代の鎖国をこじ開けたのです。
アク抜きの文明開化です。
誰もがそれ以上の世界はないと思ってやっていた事に、
一石を投じた、
それがすごいのです。
保守と革新
守るべきモノと変えていかなければならないモノは、
実は同居、共存していると思います。
理想は守りながら変えていく。
時代は変化しています。
料理も時代に合わせて進化させないといけません。
しかし、だからと言って、
何でも変えてしまえばいいというモノでもありません。
変化の中には、
背骨のような、しっかり守るべき基本、伝統がないと、
滅茶苦茶な料理になってしまいます。
そこからのアレンジです。
もともと、
大根おろしはアクが強い食材(芋がらなど)
を茹でる際に用いられることがあります。
ですので、
アクを抜くという視点でみれば、
大根を使うことは理にかなった応用なのです。
この応用に気づいたという点も
素晴らしいことなのです。
「もっと早い方法は無いのか?」
「もっと美味しくなる方法は無いのか?」
それを求める人間にはその先の世界が待っています。
これが進歩であり進化です。
しかし、
その先の世界を望まなければ、
ずっとその場所にいることになるでしょう。
米ぬかのアク抜きのように、
早く下処理できる方法があるのに、
進化しない。
何事にも通じることですが、
先を見ない人間は成長しませんね。
さいごに
今回は、
たけのこの簡単で作業時間を大幅に短縮できる、
アク抜きの方法をお伝えいたしました。
一度騙されたと思ってお試しください。
本当ラクチンですので。
また、
このアク抜きの事例から、
現状に満足せず、常に向上心を持てば、
進歩が得られるという教訓を教えてくれているような気がします。
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