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いちご先端食べ捨て問題から見る飲食店のクレーム対応の考え方!


最近、イチゴ狩り農園から、
気になる話題が世間を騒がしている。

【いちご先端食べ捨て事件】

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苺の一番甘い先端だけ食べて、
それ以外は”ポイッ”。

このことを、
農園サイドが 

Twitterで、
この惨状を記事としてUPします。 


”いちご先端食べ捨て問題”が世に発覚し、

同情や怒りのコメントが、
寄せられましたが、

1件、
一石どころか、
隕石くらいの大きさを投じる記事が、
寄せられ波紋を呼んでいます。

要約すると、

「美味しいイチゴなら破棄しない」
「努力が足りない」

しまいには、
「イチゴって美味しくないよね」
「食べたくないものを食べさせるのは罰ゲーム」

と。

実際、
ここではこの問題の善悪を、
議論するつもりはありません。



ここで、
置き換えて考えたいのが、

飲食の業界において、
このような”ご意見”をどう受け止めていくのか?
です。

私は、
この”ご意見”は
『お客様からのサイン』だと考えます。



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お客様からのサイン


料理人として20年、
この世界で生きてきた者として、

”いちご先端食べ捨て問題”と、
似たような事例は、

日常的に存在します。

それは、
お客様に”自信を持って出した”料理が戻ってくる
といったケースです。




料理人として、
美味しくない料理を提供するつもりは、
みじんもありません。

しかし、
100人のお客様がいたら、

100人とも「美味しい」

と言われる料理を作り上げることは、
なかなか難しい者です。

なぜなら、
食べる人の好みも様々。
好き嫌いもそれぞれあるからです。




とはいえ、

野球でいう
”ストライクゾーン”ではありませんが、

食べ残すレベルというのが、
(個人差はありますが)

私は、
食べる人の好みが、
ストライクゾーンから大きく外れたボール、

もしくは、
危険球レベルに達しているからだと思います。



食べ残し=ストライクではない料理


今回のイチゴ問題、
常識的に見て褒められる行為ではありませんが、

そのお客様にとって、
そのイチゴというボールが危険球に見えた、
というサインを頭ごなしに、
否定できない部分もあります。


「ここに何か問題は生じていないのか?」
「そういう行動をさせてしまったことは何なのか?」


このことは、
何かを提供するものとして、
絶対考えなければいけないことです。



料理人は自信を持って投じた球が、
ストライクが取れなかった理由を、
絶対見逃してはいけません。

それを教えてくれるものが、
『料理を残す』と、
いうサインなのです。




「味つけが濃かった」
「火が通っていなかった」など、

これらはもちろん、
料理人側のミスです。

素直に受け止め、
次に同じような事がないように、
取り組んでいかなければなりません。




しかし、
何ら問題がみられなかった場合は、

自分の味付けとの相性が悪かったと、
受け止めるしかありません。

野球でいう、
「あの球を打たれたら仕方ない」
のアレです。



ここで、
一番やっていけないことは、
自分の思いを押し付けること。


実際、
料理人はその料理や食材の、
一番美味しい食べ方や使い方を、
知っているつもりです。

その一番いい状態を、
お伝えし、
表現し、
召し上がっていただくことが、

料理人の使命だと思います。



しかしです、
それを良かれと思って提供しても、
受け入れられない人も存在します。

そこでの思いの押し付けは、
どれだけいいものであっても、

その人にとってはだだの、
押し売りになってしまうのです。



例えば、
お出汁をいっぱい包み込んだ、
出し巻き卵があるとします。

料理人としては、

この出し巻き卵は、
お客様が食べる直前に、
お客様自身の手で切ってもらいたいのです。

なぜなら、
切れ目を入れた時点で、
折角包み込めたお出汁が、
一気に逃げてしまうからです。


いわば、
一番いい状態で食べてもらう方法がこれです。

しかし、
お客様の中で、

「これを5等分にカットしてほしい」

などというご注文をいただきます。


ここで、
「絶対切らない方がいいです!」
とは言えません。

なぜなら、
お客様にとっての最高の食べ方があるからです。


それを料理人の物差しに照らし合わせて、
押し付けることは、
お客様を否定してしまうことになります。

もちろん、
料理的には一番美味しく食べられる方法に、
違いありませんが、


お客様にとっての一番を、
否定してはいけないと思うのです。




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最後に



このことは、
料理の世界に限ったことではないと思います。

同じベクトル方向に、
向いているのにもかかわらず、
自分の思いが伝わらない…。

正しいベクトル方向を示しているのに、
思いが伝わらない。


こんな経験あると思います。




私の経験上、
こんな時ほど押し付ければ、押し付けるほど、
離れていってしまうものです。

まずは、
受け入れること。

そこからだと思います。



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